
サバ
In the Bay of Biscay, off Cantabria, in Northern Spain, a family-owned hook-and-line boat heads out for caballa (Atlantic mackerel). Photo by Amy Kumler
しっかりした肉感とマイルドな風味のタイセイヨウサバは、海の食物連鎖の下位にある魚を食べることで、マグロやメカジキなどの頂点捕食者にかかる負担を軽減する美味しい方法を提供します。群れで生息する小さな魚を食べることは、大型魚に蓄積される水銀やその他の有害物質の摂取を避けることもできます。「釣りの餌」と呼ぶ人もいますが、私たちは「美味しい魚」と呼んでいます。
タイセイヨウサバはスペイン・サントーニャ沖で、個体数の豊かな群れから釣り針と糸のみを使って捕獲され、混獲はほとんど起こりません。伝統的な小型漁船に乗る漁師のコミュニティもサポートします。
毎年春になると、サバは海が銀色になるほどの群れでビスケー湾にやってきます。漁船団は夜明けに出航し、巨大なサバ群れに釣り糸を投げて、1日分の収獲をします。サバは、桟橋近くの競り市から海岸沿いを氷に乗せられ、パタゴニア プロビジョンズが提携する缶詰業者の〈ペレス・ラフエンテ〉まで運ばれます。〈ペレス・ラフエンテは5世代にわたり責任ある方法で漁業を営んでいます。

Smoked Mackerel, with juices running down into the bread’s nooks and crannies. Photo by Amy Kumler
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赤い糸
Out on the Bay of Biscay, César Zambrano untangles the mackerel line. Photo by Amy Kumler
サントーニャの漁師はタイセイヨウサバの捕獲に、1本のラインに最大30個の釣り針を付けた「アンスエロ」と呼ばれる道具を使います。
釣り針にはサバが好む小さな甲殻類に似せた赤いウール糸が巻き付けられているため、餌は必要なく、他の魚の餌を奪うことはありません。サバの群れは非常に大きく、アンスエロでは1本の針に1匹しかかからないので、すべてをすくい上げるトロールや巻き網のように他の魚種を捕ることもありません。釣り糸と釣り針での漁は、魚が網の底でつぶされることなく1匹ずつ針から外されるため、魚の品質も高くなります。

Red thread simulates the tiny crustaceans that mackerel find irresistible. No live bait needed. Photo by Amy Kumler
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