自然派ワイン、自然酒とは?
パタゴニア プロビジョンズの自然派ワインと自然酒は、環境修復型の農法によって育てられた原料を人工的な介入を最小限に抑えた伝統的な技法で発酵させたものです。その結果、これらの製品すべてが産地特有の生きた風味を持ち、グラスに注ぐごとに、傷ついた土壌を再構築して、重要な生息地を修復し、さらに炭素を隔離します。ここではその方法について詳しくご紹介していきます。
育成:健康な土壌、健康な地球
私たちのパートナーは、足元の土壌を保護することにより、生態系の修復を助け、他社のお手本となっています。
自然派ワインは工業化以前、何千年もの間ブドウ栽培学を導いてきた生態系管理の原理へと戻ることを体現しています。パタゴニアのパートナーであるブドウ園と農地は化学肥料を使って収穫量を増やすことよりも土壌の健康を優先します。彼らは雑草の成長を抑制するために一般的な除草剤を噴霧する代わりに野生の花や穀類、自生している草などを使った間作を採用しています。これらの植物はまた危機にさらされている花粉交配者に重要な生息地を提供し、土壌に炭素を蓄積することを助けます。炭素は概ね不要な耕作を避けることにより土壌にとどまります。
従来の農法では通常、ブドウ園や果樹園、農地に有害な殺虫剤を散布しますが、パタゴニアの生産者は有機農法あるいはニワトリや水鳥を利用して害虫を抑制します。
私たちの生産パートナーは堆肥や自家製のコンポストティー、さらにその他の自然の栄養素源を利用して化学肥料の使用が招き得る土壌の破壊、温室効果ガス排出増加と公害を阻止します。これらの修復型農法は土壌の健康と地元の水路を守り、長年にわたる農家の生産性を確保します。
発酵:少ないほど豊か
自然派ワインメーカーは大切な仕事を母なる自然に委ねます。
ブドウ糖をアルコールに変換させる酵母は、ワイン醸造においては2番目に重要な要素ですが、すべての酵母が同じというわけではありません。それぞれの景観は地元の生態系と調和して進化してきたユニークな種で溢れています。従来農法のワイナリーの多くは、これらの自生酵母を人工培養した酵母に変えてきましたが、パタゴニアの生産者は自生酵母に発酵をまかせることで、「テロワール」をより忠実に反映したワインを作っています。
ワインの特性はフランス人が「エレヴァージュ」と呼ぶ熟成工程で自然に進化します。しかし従来の農法によるワイナリーは法的には表示義務のない数十種の添加物を加えることで、しばしばこの工程を操作します。これらの添加物は、メガパープルなどの着色料、オークチップなどの香料、酒石酸やチョークなどのpH調整剤、さらにはポリオキシエチレン40などの工業薬品まで、さまざまなものがあります。私たちのパートナーは、果実の真の表現を引き出すために、人工的な介入を極力避け、ワイン醸造を自然のままの進化に委ねます。
私たちのワインメーカーの場合、瓶詰めの際は亜硫酸塩を不使用あるいはごく微量にとどめます。二炭酸ジメチルのような防護服を必要とする殺菌剤は一切使用しません。また、ゼラチンや卵白、アイシングラス(魚の膀胱から作られるコラーゲン)など、動物性の清澄剤を使用しないことで、ワインがビーガンのままであることを保証しています。
味:ワインの自然の風味
パタゴニア プロビジョンズのワインは栽培されている風景をよりよく表現しているので、それぞれのヴィンテージ独特の味わいを持っています。
1980年代、影響力のある一人のワイン評論家があまりにも短絡的な100点満点の評価システムを導入しました。それはすぐに世界中のワイン醸造業社にとって強力なマーケティングツールとなりました。1990年代までにはワインメーカーは高いスコアを獲得するために栽培、熟成、瓶詰めの方法を歪めるようになりました。今日、最高級のワインですら白砂糖と人工的なオークの香りなど、ブドウ以外の成分が60種類も含まれていることがあります。消費者の動向に合わせて、従来のワインメーカーは、最高のヴィンテージであっても、その味わいを切り詰め、均質化させてしまったのです。
自然派ワインの生産者は評価システムにこだわりません。彼らは自ら管理する生態系を最大限に、そして最も忠実に表現することに専念しています。そのため、ワインの風味や口当たりはヴィンテージによって変化します。これは、毎年夏に収穫される作物の気温や降水量、湿度のパターンが異なるのと同じです。また、畝間に花などの有益な植物を植えることで、多様な根系を形成し、熟した果実の味や色に影響を与える菌類のネットワークを支えています。さらに自家製のコンポストや天然堆肥の「ティー」は、土壌と調和して味のポテンシャルを最大限に引き出してくれます。
グラスをひと回しするだけでその違いに気づかれることでしょう。パタゴニア プロビジョンズのワインに濁りがあるのは、風味豊かなポリフェノールが多く含まれているからです。パタゴニア プロビジョンズのワイン醸造パートナーは見た目のためだけにこのプロバイオティクスを濾過したりしません。口に含むと、生き生きとした口当たりに続いて、産地特有の風味と活気のある複雑なハーモニーが感じられるはずです。
健康:生きたワインと日本酒
自然派ワインと自然酒は1杯ごとに農園の活力をお届けします。
パタゴニアのパートナーはワインを過度に濾過しないため、天然のポリフェノール(ブドウが成熟する過程で病気や害虫から守る植物性の微量栄養素)が各ボトルにまるごと詰まっています。これらの微量栄養素が消化器系の健康に重要な要素である腸内細菌の多様性を高めることを示す研究が増えています。自然由来のポリフェノールを美味しく飲めることにグラスを掲げましょう。乾杯!
保管:味を生かしておくために
自然派ワインは一般的なワインと同じ方法にて保管してください。
すべての天然発酵飲料と同様、未開栓のパタゴニアのワインと日本酒は冷暗かつ安定した環境での保管が理想的です。パタゴニアのワイン醸造パートナーは亜硫酸塩の使用を制限するか、あるいは一切使用しないものの、その寿命は通常のワインと同様です。自然派かどうかに関わらず、ワインの熟成能力を決めるのは、ワインの醸造スタイルです。果実が新鮮でまだ初々しいうちに早く開けた方がいいものもあれば、時間が経つにつれて複雑さが増し、10年以上の熟成が可能なものもあります。最適な飲み頃については各製品ページをご覧ください。
ワイン+日本酒
パタゴニア プロビジョンズでは自然派ワインと自然酒をご用意しています。これらの製品すべてが、環境を修復する農法で生産され、人工的な介入を最小限に抑えて醸造、瓶詰めされています。