サーモン
世界でも極めて難しい食品原材料の調達の課題への取り組み
パタゴニア プロビジョンズが持続可能な商用のサーモン漁場を見つけることができたのは、長年の調査と専門家(魚類学者、保護活動家、NGO)による指導と助言の賜物です。彼らと連携し、私たちのビジネスが天然資源の利用を最小限に抑えるだけでなく、野生のサーモンの個体数に良い影響をもたらすことができる産地を特定しました。
プロビジョンズの3種類のサーモン:

北太平洋産ワイルド・ソッカイ・サーモン
パタゴニア プロビジョンズの野生のソッカイ・サーモン(ベニザケ)は、冷たい北太平洋、主にアラスカの河口付近に場所を限定し、綿密な管理のもとで漁獲したものです。
流し網ではなく、数時間ごとに確認できるような短い刺し網を使用し、混獲は最小限に抑えています。

太平洋岸北西部産ワイルド・ソッカイ・サーモン
〈ワイルドフィッシュ・コンサーバンシー〉が定める厳格な基準に基づき、パタゴニア プロビジョンズでは供給量の限られたソッカイ・サーモン(ベニザケ)を米国ワシントン州ラミ島沖を通る巨大な群れから調達しています。
リーフネットと呼ばれる選択的な漁法で、混獲はほとんどなく、高級なサーモンの品質を維持して捕獲しています。

ワイルド・ピンク・サーモン
リーフネットは、セイリッシュ海沿岸の先住民が開発した古来の選択的な漁法です。
リーフネットでは、希少なキングサーモンやギンザケを傷つけることなく、数の豊かな野生のピンクサーモンだけを獲ることができます。
仕組みは次の通り:いかりを降ろした2艘のボートの間に大きな網を垂らし、ガイドとなる2本の縄を潮流の下方向へ外側に流します。回遊中のサーモンは、縄を見て下に岩礁(リーフ)があると思い、水面に上がってきます。これがリーフネットという名前の由来です。設置した網にサーモンが近づくと、6メートルのやぐらに立つ見張り役が魚種を特定し、目的の魚種であれば、網を上げる用意をします。魚が網の中に入ると、太陽エネルギーで稼働するウインチが端を持ち上げ、魚を中に閉じ込めます。
場所の重要性
場所ベースの漁とは?この漁法は、天然サーモンの群れがそれぞれ決まった川に戻るという知識に基づいています。産業的なサーモン漁の多くは外洋で行われますが、外洋では異なる群れが混ざり、どこから来たサーモンなのか判別できません。場所ベースの漁は群れの故郷である川の近くで行われます。この漁では、タイミングと漁法を組み合わせ、責任を持って野生のサーモンの数を管理することで、漁獲を持続しつつ、数の少ない群れへの影響を最小限に抑えることができます。
パタゴニア プロビジョンズのサーモンはすべて場所ベースの漁で調達しています。野生のソッカイ・サーモンはアラスカのシタック川とクック湾に注ぐ川の河口付近、野生のピンクサーモンおよび太平洋岸北西部産の野生の高級ソッカイ・サーモンは、ワシントン州ラミ島沖のフレーザー川回遊ルートで漁獲しています。

サーモンの調達基準
パタゴニア プロビジョンズのサーモン漁獲基準:
- 孵化場やネットペン(網の囲い)式の養殖場ではなく、野生の自己持続性のある群れから漁獲する。
- 魚の数の変化やニーズを科学的に把握し、場所ベースの漁とする。
- 漁獲を維持できる群れを科学的に特定する。
- 漁師は漁法、場所、タイミングによって混獲を最小限に抑える。
漁獲における推奨事項:
- 選択的な漁法により、意図しない魚はできる限り傷つけずにリリースする。
- 1匹ずつ丁寧に取り扱い、食材としての品質を最大限に維持する。
- 生態系の健全性と人間の健康をサポートする。
- 動力を使わない沿岸部の漁でカーボンフットプリントを最小化する。
最後に、パタゴニア プロビジョンズのすべてのサーモンは、魚種、漁獲場所、使用した漁具をパッケージに記載し、完全な透明性を維持して販売しています。